工場IoTの無線化支援

背景と目的

背景

 日本の産業を支えてきたものづくりの現場は現在、競争の激化する環境の中で深刻な人手不足に直面しています。一方で、世界的な潮流として工場などの製造現場にもデジタルデータの活用による品質・生産性向上の変革の波が押し寄せています。このような変革を支える情報通信技術の中でも、無線通信は導入や運用の効率の面から重要な要素となっています。 しかしながら構造が複雑でノイズも多い屋内の製造現場では、視えない無線の状況把握や環境変動に伴う不安定化の予測が難しく、今後複数の無線システムの導入が進んでいくと、限られた共有周波数資源の中では安定した運用が困難になることが予想されています。

支援の目的

 構造計画研究所では、豊富なシミュレーション解析技術や屋内3D環境の計測・可視化、電波環境の計測・再現技術を使って、このような計画的な無線システムの導入や運用の支援に取り組んでいます。

計測とシミュレーション

 工場のIoT化、産業のデジタル化の世界では、CPS: Cyber Physical System や デジタルツイン といった考え方がよく用いられます。私たちはこの概念を、課題の多い無線通信システムの世界に適用しようとしています。構造計画研究所は、ソフトウェアプロダクトや解析コンサルティングを「Cyber」の世界でサービス提供しますが、工場のような複雑な現実世界を予測するには現場(Physical)での計測とフィードバック効果の確認が欠かせません。そこで、以下を継続的に行うことをすすめています。

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  • 計測や調査ヒアリングで現場環境を把握
  • それらをモデルとして取り込んでシミュレーション解析
  • あらたに無線を導入したり、レイアウト変更したりする場合の設計に反映
  • 実際に導入して結果を監視計測

支援対象と想定するお客様

工場等の屋内製造現場等で運用される無線システムに関わる以下の方を想定しています。

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  • 製造現場
    • 製造・生産技術部門
    • 研究・開発・企画部門
    • 設計・解析部門
  • 情報ネットワーク
    • 情報システム管理部門
    • 研究・開発・企画部門
    • 通信機器・ネットワークシステムベンダー

利用するツール/環境

計測

電波環境計測 / 無線通信解析

屋内環境の3次元デジタルデータ化

 

 製造現場の屋内空間情報を3Dデータ化することで、無線機器設置検討や、作業員・搬送ロボットの動線を考慮した配置設計を支援します。また、電波強度分布や無線の混雑度など、電波伝搬シミュレーションやネットワークシミュレーションの結果を空間情報データに重ね合せて表示することで直感的に状況を把握することができます。
(※リンク https://www.navvis.kke.co.jp/factory )

シミュレーション

 

■電波伝搬解析シミュレーション

 送信アンテナと受信アンテナの間の空間を、電波がどのように減衰しながら伝わるかを計算します。金属物体など反射・遮蔽物が密集した狭い空間が多い製造現場の環境で、構造や材質、周波数やアンテナ特性等を考慮した詳細な受信電力分布を計算し無線機器の配置設計を支援します。
https://network2.kke.co.jp/wireless-products/raplab/
https://network2.kke.co.jp/wireless-products/wireless-insite/

 

■ネットワークシミュレーション

 複数の通信機器を含む有線・無線のネットワーク全体で、通信パケットやフレーム振舞・通信プロトコルの動作を解析します。製造現場では、複数の無線システム間の競合や、無線機器の移動にともなうネットワーク全体の複雑な振る舞いを模擬することで、無線設備導入後に発生しうる課題やリスクを予測します。また、端末設置台数やトラフィック容量の検証が可能です。工場全体の有線/無線ネットワークやクラウド/インターネットへの接続も考慮した全体の評価が可能です。
https://network2.kke.co.jp/wireless-products/qualnet/

関連情報

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